気が付けば11月もあとわずかとなりました。
本来であればこの季節は、毎年1月
(と、6月)に訪れているヨーロッパへの
出張の手配に追われておりますが、
残念ながら今年の1月に引き続き
来年も渡欧は難しいかな、という
状況です。
展示会などの行事に行けないものの、
オンライン上での発注は作り手側も
わたくしども店側も手慣れたものと
なり、特に不便はありませんが、
それでもあの賑やかさと緊張感が
同居した空間にまた行きたいという
気持ちも沸いてまいります。
本日のブログでは、わたくし中村が
これまでに撮ってまいりました
写真で、「バイヤー中村の海外出張の
舞台裏」をご覧頂ければと存じます。

皆様には、何かジンクスのようなものは
ございますか?わたくしは旅の始まりは
必ずJALのラウンジでカレーを頂くように
しています。羽田からパリへの12時間の
ロングフライトですが、機内食があまり
得意ではないのでいつも乗る前に
食事をしっかりと…。

行きも帰りもファーストクラス…
という豪華旅行に憧れますが、
実際はお仕事なのでいつも
エコノミー(帰りだけ貯めたマイルで
ビジネスにします)クラスです。
足元が広い非常口前の席が
「いつもの席」。機内では主に
読書をして過ごします。
荷物が出ない・目的地に着かない飛行機

羽田から朝の便でパリへ飛び、夕方に
到着。ひとまず空港近くのホテルで
一泊して、朝3時起きでフィレンツェ
行きの便(エールフランス)に乗るのが
いつものコースです。
昔は夕方にパリに到着後、そのまま
乗継ぎでフィレンツェに飛んで
いましたが、乗り継ぎをすると
途中で荷物が紛失するリスクが
高くなること、また、夜に着く便は
天候状況などが悪くなることがあり
「フィレンツェ行きなのにピサで
降ろされた」
「ピサからバスでフィレンツェに
行く羽目になって寒空の下で3時間
以上バスを待った。ホテルに
着いたのは明け方4時だった」
「荷物が出て来なくてそのまま
ピサからフィレンツェに移動した
翌日に「荷物が着いたから
取りに来て」と言われてまた
ピサまで行かされた」
という恐ろしい話を同業の方から
何度も聞いていたので、
今のコースになりました。

空港そばのホテルにチェックイン。
3時おきに備えて手早くシャワーを
浴びて日本から持ってきた軽食を
食べて早々に眠ります。

3時起きはハードですが、夜明けと
ともに色を変えて染まっていく
空とアルプスの様子は、早起きした
時だけに見られる贅沢な風景であり、
旅の楽しみの一つです。
名前を添えて呼びかけると…

フィレンツェに着いたら、空港から
ホテルに向かいます。
20年通っている街なので常宿も
いくつかあり、スタッフの方々も
顔なじみに。
スタッフの方に声をかける時には、
必ず相手の方の名前(胸元に名札が
付いています) も添えるように
しています。
また、あいさつやお礼は、
単語だけでも現地の言葉で伝えます。
「こんにちは、レオナルドさん。
お元気ですか?」
「ありがとうございます、マルコさん。
今日も良い一日を。」
と笑顔で伝えると、相手の方もにっこり。
「キョウコさん、今回も眺めの
良いお部屋にしておきましたよ」
「キョウコ、良かったらシャンパンを
飲んで行ってください」
と嬉しいお声を頂く事も。

スタッフの方にいただいたグラス
シャンパンを片手に、ホテル横の
中央市場で買ったチキンでお夕飯…
という時もありました。
笑顔のコミュニケーションは、
快適なホテル滞在に欠かせません。
見本市は、歩いて、歩いて、歩いて。

定例の出張から帰ると、お客様から
「どんな物を仕入れて(持ち帰って)
きたの?」とお声をかけられる時が
あります。
バイヤーというと「現金を持って
行き、何かを買い付けて帰国する」
というイメージがあるのかも
しれません。
実際には見本市やショールームに
出かけ、それが1月の出張であれば
9月以降入荷する「次の秋冬物」を
「発注」するという流れです。
世界最大規模の紳士服見本市PITTI
UOMO(通称ピッティ)には、
世界中から1000社以上のメーカーが
出展します。

こちらはニット専門ブランド FEDELI フェデリ。
15年以上の交流があります。途中から日本の
代理店がつきましたが、その代理店の方から
「HIKOさんの品揃えは特殊なので引き続き
FEDELI社と直接お取引ください」と言われました。
ピッティは大きな万博会場のような
イメージで、広い敷地にいくつもの
建物があり、その建物の中をさらに
いくつも仕切って様々なブランドが
商品やイメージを展示しています。
その場で商談することもあれば、
一旦アポイントを取って、後日ミラノ
などのブランドショールームで
ゆっくり発注作業をすることも。
わたくし中村もかれこれ20年ほど
このピッティには通っており、
作り手の方々やブランドスタッフの
方々と親交を重ねています。

知らない間にFEDELI フェデリ のスタッフから撮影され、
お写真をUPされていたことも。
いつも同じブランド…というわけでは
なく常に新しい物、良い作り手を探す
ので4日間の会期中、毎日2万歩前後
歩きます。「せっかくのピッティ、
かっこよくヒールを履いて…」など
夢見たこともありましたが、実際には
到底できません。
ひたすら「HIKOのお客様に喜んで
頂ける何か」を求めて歩き回ります。
延べ1万人以上を超すファッションスナップ

スマホというものが無い時代から
カメラを携えてピッティに通って
おり、その頃から会場内を歩く
お洒落なファッション関係者たちの
スナップを撮っていました。
今でこそ多くのカメラマンたちが
会場に散らばり、また、そうした
カメラに「撮られる」ことを
目的とした「ピーコック(くじゃく)」
と呼ばれる人々も増えましたが、
当時は会場で撮影している人は
珍しかったことを覚えています。
年に2回のピッティに20年通って
おりますと写真を撮った数は
延べ1万人以上。
彼らの多くが自分の体形を踏まえて
より楽しく、よりお洒落な着こなしを
しているので、その装いを見ることは
何よりの勉強になります。
一万通りの着こなしが頭の中に
データとして蓄積されていること、
それは他店の方々にはないわたくし
だけの強みなので、本当に貴重な
体験を積ませてもらったと父に
感謝しています。
どこから乗るのかわからない・
時間通りに着かない列車

4日間のピッティを終えると、次は
ミラノに移動です。
大昔はフィレンツェ→ミラノは
列車で3時間かかっていましたが、
近年はその半分くらいの速さに。
飛行機と違って何時間も前に空港に
行く必要もなく、荷物がよその国に…
という心配もないので便利な
列車の旅ですが
定時で出発できたのは
50回ほど乗って
5回くらいでした。
(打率1割)
列車が遅れる理由としては
ストや事故が大半ですが、一度は
「サッカーの試合後に一部の観客が
暴徒化して線路や駅でトラブルを
起こした」という迷惑な原因で
3時間ほど待たされたことも
ありました。
また、日本と違ってイタリアでは
「〇時〇分発××行の列車は、
〇番線から発着します」といった
情報が事前にわかりません。
列車が駅に近づいて初めて
「〇番線に来ます」と表示される
ことがほとんどです。
ミラノ行きのフレッチャロッサ
(新幹線的なもの)は特に表示が
出るのが遅く、列車が着くギリギリ
5分前くらいになってようやく
「今日は2番線です」と分かるので
ピッティ最終日の駅は大きな
スーツケースを持ったファッション
関係者たちが電光掲示板とにらめっこ
する姿が多くみられます。
ちなみにフレッチャロッサは
11両編成なので、1両目から
11両目まで移動するのも結構な
距離があります。
乗り場が分かったら猛ダッシュで
目当ての車両に向かわねば発車に
間に合いません。
しかもそれが大荷物と共に…
わたくし中村は子供の頃から
足が遅く、また持久力もありません。
なので、毎回この「列車に乗る」
だけの作業のハードルが非常に高く
感じます。
安全はお金で買いましょう

さて、見本市ピッティの期間中
にはよく同業者の顔なじみの
方々とお話しします。
そんな方々の中には先述のように
「飛行機が無事着かなかった」
「荷物が出てこなかった」
というトラブルの他に、
「列車の中でスリや置き引きにあった」
という方も少なくありません。
3年ほど前には
「普通車に乗っていたら
スーツケースごと
荷物を盗まれた」
という方と出会いました。
乗務員風の作業着を着た男性から
「スーツケースはこちらに
置いてください」と言われ、
その通りにしたところ目を
離したすきに盗まれてしまった
のだとか…。
実はわたくしの父も大昔、列車で
移動中、目の前でスリが行われて
いるのを見た事があり
「列車の中は結構な危険地帯だ」
という認識があります。
フレッチャロッサではゆとりを
持って事前にネット予約すると
ファーストクラスの車両の席も
安く買う事ができるので、
安全を買うためにも、と利用して
います。

ファーストクラスは一つの車両に
座席が10席ほど。1座席のスペースが
広々としていて、目の前に
スーツケースが置けるので安心です。
また、定期的にスタッフの方が
見回りもしていて、乗客以外の人は
車両に入れないようになっています。
軽食やワインなどもサーブされます。

日本にはいない品種の牛など、
ちょっと珍しい風景を眺めながらの旅です。
旅先で「これがあって
良かった!」アイテム

長い時間の移動。機内で
快適に過ごすためのお勧めの
アイテムは、薄手のストールと
ノイズキャンセラー イヤホン
です。
特に薄手のストールは機内での
体温管理、そして乾燥対策に
ぴったり。(ふんわりと顔の
周りに巻いて使います)
冷房が効きすぎて寒い!という
ケースが飛行機は多いので
(特に海外で)、夏でも欠かさず
持っていきます。極薄ストールは
かさばらずバッグに入るので
とても便利。旅の必須アイテム
です。
薄手のストールはこちらにて
コレクションをご覧頂けます。
↓

今回は、バイヤー中村の旅の裏側、
前編をお送りいたしました。
観光旅行とはまた一味違う旅、
いかがでしたでしょうか?
後編ではステファノリッチや
ジリーのショールームでの
ひと時などご紹介する予定
です。
是非またご閲覧下さいませ。
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